大切な時間を育むコーヒースタンド「ホワイトバーチコーヒー」。
カフェ
2019.08.20
お隣は、祖母のブティック。聞こえてくる心地のよい会話。
カフェをやっているのに、実はちょっと前までコーヒーなんて飲めなかった、という「ホワイトバーチコーヒー」の竹内さん。ずっと料理が好きで、飲食店で勤めていたけれど、ひょんなことから軽井沢生まれのコーヒー専門店へ(コーヒーが好きじゃないのに!)。今では、86歳の祖母がやっているブティックの隣で、毎日コーヒーを淹れている。祖母への想い、コーヒーに対する考え方など、ゆっくりと彼女の淹れてくれた一杯を飲みながらインタビューしてきました。

ホワイトバーチコーヒー
竹内紀子 Noriko Takeuchi
1991年新潟生まれ。高校卒業後、すぐに古民家カフェの立ち上げに携わる。2019年「ホワイトバーチコーヒー」をオープン。ずっと料理が好きで、おいしいと思ったら自分で作らないと気が済まないタイプ。
料理をしっかりはじめたキッカケは、金縛り。
――竹内さんは料理が趣味だとお聞きしました。
竹内さん:父が料理人なので、小さな頃から料理はしていました。とはいえ、料理を教えてもらったことはないんですけどね。
――教えてもらっていないんですか?でも、作れるんですよね?
竹内さん:作れますよ(笑)。なんとなく感覚で。多分、こんなのが入っているだろうなって、想像して作っていくのが私のスタイルなんです。
――それは分量も感覚でいけちゃうタイプですね(笑)。ちなみに、料理をはじめたキッカケは?
竹内さん:ちゃんと料理を作りはじめたのは、とくに何もしないでプラプラしていた時期に金縛りにあってからです。
――え、金縛りですか(笑)。
竹内さん:お盆時期だったので、ご先祖様が何もしていない私に怒っているんだって思って。それから家族に食べてもらうために、料理をするようになりました。それがキッカケで、食べてもらう喜びとか、「おいしかった」といってもらえる嬉しさを感じられたんですけどね。

コーヒーが嫌いだった頃のエピソード。
――料理好きの竹内さんは、どういったキッカケからカフェの道へ?
竹内さん:高校を卒業する時って、だいたい「将来はどうしたいかな…」って、進路に悩むじゃないですか?もちろん私も悩んでいて。そんな時に、母から「知り合いが古民家カフェをはじめるからどう?」って、提案があったんです。
――いきなり就職の提案が飛んできたんですね。
竹内さん:そうなんですよ(笑)。築100年の古民家をリノベーションしてはじめるらしくて、料理が好きだからカフェもありかなって。ワクワクしたので、チャレンジしてみました。でも何の経験もないのにいきなり「店長」からのスタートで大変でしたね。
――スタートから店長は厳しいですね。しかも高校卒業したてとは。その頃からコーヒーを?
竹内さん:コーヒーの知識は、正直まったくなかったんです。それに、コーヒーは一生飲むことはないと思っていたほど、好きではなかったので(笑)
――え?コーヒーが嫌いだったんですか?
竹内さん:私、紅茶派なんです(笑)

軽井沢で学んだコト。ちょっとコーヒーが、好きになった。
――カフェやっているのに紅茶派だとは、なかなか衝撃的なお話ですね(笑)
竹内さん:色々なコーヒーに出会えてコーヒーに対するイメージめ大きく変わりました。コーヒーを始めたのもコーヒーが好きだったからというわけではありません。その会社の考え方というか1杯のコーヒーになるまでの物語が素敵だなぁと思ったからです。
――でも、コーヒーは…。
竹内さん:コーヒーが好きで働きはじめたというよりは、そのカフェの社長が考える理念に感銘を受けたからなんですけどね。
――またコーヒーじゃない方向から(笑)。どんな理念なんですか?
竹内さん:コーヒー豆は様々な人の手に渡りその想いを引き継ぎながら一杯のコーヒーになります。飲んだ方の『美味しい』の一言の為に長い道のりを想いのリレーみたいに引き継いでいく。素敵だなと思いました。
――とても素敵というか、素晴らしいことだと思います。ちなみに、もう、コーヒーは…?
竹内さん:苦くて濃い、昔ながらのコーヒーは苦手ですけど、コーヒー豆の特徴を最大限に生かした焙煎をしたコーヒーは好きです。フルーティーだったり、華やかだったり、ちょっと紅茶みたいなんですよ。

ターニングポイントは、いつも母から。
――「ホワイトバーチコーヒー」は、同じ建物内にブティックが併設されています。それは、どうしてですか?
竹内さん:去年の8月、祖母が長年営んでいたブティック「フジエイト衣料品店」が、建物の老朽化によって閉店せざるを得なくなってしまったんです。「移転する?もう辞める?」と、なっているなかで、たまたま、この場所に出会いました。祖母は86歳ということもあって、常連さんはお年寄りが多く歩いて来られる方も多いので。以前のブティックからも近くて、いいかもしれないって。
――ブティックが続けられて、よかったじゃないですか。
竹内さん:ただ、ひとつ問題がありました。祖母のブティックには、ちょっと広すぎたんです。その問題を解決するために、母から「お店の半分を使ってカフェをしない?」って、提案があったんです。
――竹内さんがここにいるってことは、その提案に乗ったんですね。
竹内さん:悩んだけれど、立ち退き日が迫っていたので意を決して「ホワイトバーチコーヒー」を開きました。古民家カフェでは立ち上げの経験もあったので、そんなに不安はなく、祖母の場所を残したいと思って…勢いづきましたね。
――古民家カフェの時も、お母さんの提案でしたね。
竹内さん:人生のターニングポイントは、いつも母からの提案ですね。

川のせせらぎ。鳥のさえずり。楽しそうな会話。
――それでは「ホワイトバーチコーヒー」について教えてください。どんなお店ですか?
竹内さん:コーヒーはもちろん、コーヒー以外にも紅茶などこだわりの詰まったドリンクをご用意しています。年齢問わずお寛ぎいただけます。。
――やっぱり紅茶はあるんですね(笑)。フードもありますか?
竹内さん:フードは母と妹が作っています。米粉マイスターの資格まで取って作り上げたスコーンは、とても人気ですね。あっ、祖母の特製あんこを使った「十勝大納言小豆バタートースト」もおいしいですよ。年期の入った鉄の釜で炊いています。

――ほっこりするメニューが多いですね。ちなみに店名は、白樺(しらかば)って意味ですよね?
竹内さん:気が付きましたか。白樺には花言葉のように、「溢れる光と豊かさ、貴方をおまちしています、忍耐強さ」と、3つの木言葉があります。尊敬する先輩と一緒に決めました。軽井沢で聞こえてくる川のせせらぎ、鳥のさえずりがとても心地よかったので。それが今では、隣から聞こえてくる楽しそうな会話になりました。
――おしゃれな空間に、微笑ましい雰囲気がゆっくりと流れていて。この場所ならではですよね。
竹内さん:一緒に働く妹から「おばあちゃんの声は鳥のさえずり、川のせせらぎだよ。おばあちゃんのお客さんの声は、森のささやき」って言われたことがありました。その通りだなって。私が軽井沢で感じてきたコト、これからの大切なブティックの時間、それらをまるごとひっくるめて「ホワイトバーチコーヒー」です。この小さなお店で、たくさんの人に、そのことをコーヒーという形で伝えていきたいと思っています。





ホワイトバーチコーヒー
新潟県新潟市西区坂井東3-16-18
025-260-3100
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