本場ドイツで認められた「かみはやしハム」の高クオリティ。
食べる
2019.12.14
国際コンペでも入賞。優しいこだわりの原点は「自分が美味しいと思うもの」。
新潟らしい田園風景の広がる村上市・神林地区の国道7号沿いに、国際的にもそのクオリティを認められたハム・ソーセージ店があります。創業30年余の「かみはやしハム」さんです。2008年、ドイツ農業協会(DLG)による国際品質競技会で、同店の「荒挽フランク」が金賞、「ボンレスハム」が銅賞をそれぞれ受賞。なんでも同コンテストは、味や香りはもちろん、香辛料や添加物の種類・量、パッケージに至るまで、200近い審査をクリアしなければならない厳正なものだとか。本場にも認められたそのこだわりやハム・ソーセージ作りにかける思い、また美味しい食べ方などについて同店の職人・齋藤代表に、かぐわしい燻煙の香りに鼻をくすぐられながら話を訊きました。

かみはやしハム
齋藤 寿明 Toshiaki Saitoh
1967年旧神林村の養豚農家に生まれ、高校を卒業後は食肉の専門学校に進学。手作りハムの加工販売会社での修業を経て帰郷、1988年にかみはやしハムを創業した。趣味はファミリーキャンプとカメラ。

「手作り」だからといって、必ずしも美味しいわけじゃない。
――本日はよろしくお願いします。しかし、本当にいい香りですね…。
齋藤さん:ウチの燻製はブナの木を使っています。それほど強くない、優しい香りに仕上げています。
――かみハムさんの商品は、香りや味に「優しく品がある」と評判ですね。
齋藤さん:ありがとうございます。確かに、そう言っていただくことが多いですね。基本的には、自分が美味しいと思うものを作っているつもりです。
――これだけはどこにも負けない、というようなこだわりポイントはありますか?
齋藤さん:うーん、「ウチは他とここが違いますよ」っていうのは、正直あまり意識していないです。強いて言えば、地元の岩船豚を100%使用していることと、化学調味料と砂糖を使っていないことですかね。とはいえそれも、「使わないのを売りにしよう」というわけでもなく、いつの間にか気がついたら余計な調味料を入れなくなっていた、という感じです(笑)。より美味しくなる方向に伸ばしていった結果、塩と香辛料のみの味付けになりました。
――なるほど。
齋藤さん:「手作り」だからといって必ずしも美味しいわけじゃないんで。これまで少しずつ積み重ねてきたことが全て、味や品質に表れると思ってやっています。現時点での最高のものを提供する、仕事ってそういうものですよね。ライターさんもそうでしょう?
――…肝に銘じます(苦笑)。

出品のきっかけは腕試し。「神林村」最後の年に受賞。
――創業までの経緯を教えて下さい。
齋藤さん:家が養豚農家で、自分も高校を卒業後、群馬にある全国食肉学校という食肉全般を学べる学校に入りました。衛生など基礎的なことを学んだあと、専門課程でハム・ソーセージの製造を選んだのがそもそもの始まりですね。とはいうものの、当時は養豚をやっていくにあたってそれが一番勉強になりそうだから選んだだけで、自分がハムやソーセージの製造を生業にまでするとまでは考えていなかったです。
――それが創業にまで至ったのは?
齋藤さん:卒業後は手作りハムの会社に就職したのですが、働いて2年くらいが経ったころ、地元で食肉加工品製造販売の創業支援の話が持ち上がって。補助金とか色々と条件が有利なので、ならば帰郷して自分がやろう、と。それでこのお店を創業したのが1988年、21歳の時でした。

――2008年にはDLGコンテストに出品し、見事入賞しましたね。
齋藤さん:その4~5年前から、出身の食肉学校で実施していた「マイスター合宿」という研修に参加していたんです。オランダ出身でドイツでマイスターになった方を講師に、本場のやり方を年1回、合宿で学んでいました。それで、国際的なコンテストで腕試ししたくなったんです。2008年はまた、村上市との合併により地元の神林が村としては最後の年というタイミングでもあって、「かみはやし」を名に冠するお店として、受賞はよい記念にもなりました。出品用に特別気合を入れて作ったわけではなく、それまで作ってきたきたものを出しました。
――本場ドイツと日本で、何か違いはあるのでしょうか。
齋藤さん:味うんぬんというよりも、精肉そのものに対するアプローチ、考え方が違うと思います。ハムやソーセージの作り方ひとつをとっても、完成に至るまでの組み立て方があちらは統計立てているというか、上手く言えないのですが…とてもよい勉強になったことは確かです。

ボイルは火を止めて? ソーセージの美味しい食べ方。
――ところで、ハムやソーセージ、ベーコンの美味しい食べ方を教えて下さい。
齋藤さん:よく聞かれるんですけど、基本的にはもう出来上がっている商品で、食べ方に決まりがあるわけではないので、好きに食べてもらうのが一番なんですけどね。そのまま食べるか加熱するか。加熱するなら、焼くか茹でるか。
――加熱でおススメのやり方があれば。
齋藤さん:ボイルすれば、ソーセージならではのプリッとパキッとした食感を楽しめます。理想は80℃のお湯で5分ほどですが、火加減が難しく、また茹で過ぎると割れちゃいます。なので一番簡単なおススメのやり方は、大き目の鍋で煮立たせたお湯にソーセージを投入して、火を消して蓋をして5分待つ、これだけです。もし5分後に忘れてしまっても、お湯も冷めていくので割れる心配がありません。焼くのであれば、中火でじっくり焼くか、切れ目を入れて強火でサッと、少し焦げ目を付けるくらいでやるとカリカリで香ばしく食べられます。あまり焼きすぎると、皮が硬くなってしまいます。かといって、中心まで火が通っていないとあまり美味しくないので、切れ目をいれるのが手軽に焼くコツですね。
――…美味しそう。今後、何か新商品の開発など展望はありますか。
齋藤さん:先ほども述べましたが、自分が美味しいと思うもの、それでお客様からも美味しいと言ってもらえるものを作っていくのが一番だと考えています。棚に並んでいる商品は、ひとつひとつが現時点での最高傑作、完成品ですが、数日後、数年後もまたその時点での最高傑作、完成品が並んでいると思います。そうやってずっとやっていきたいです。
――なるほど。本日はありがとうございました。

■主な商品(価格は税込)

荒挽フランク 648円
荒挽ウィンナー 540円
かみはやしブルスト 864円
ガーリックソーセージ 540円
レバーソーセージ 864円
ボンレスハム ブロック1944円 スライス497円
ロースハム ブロック2160円 スライス605円
レギュラーベーコン 1200円前後
燻製ベーコン 1000円前後
ササミスモーク 塩味・辛口 各540円
アイスバイン 1500円前後
焼豚 1296円
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